大型搬送物転倒防止システム
ソリューション | 2次元画像処理 |
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エンドユーザー | 某大手鉄鋼所様 |
対応工程 | 制御盤設計 ~エッジ認識アルゴリズム設計 ~GUIソフトウェア設計 ~現場調整 |
加工された大型重量製品をコンベアで搬送する際、搬送カーのセンターに対し搭載位置がずれてしまった場合、製品の転倒による製品破損(生産手直し)や、作業員へ危険が及んでしまうリスクがある。
搬送カーに対する搭載位置ずれを検知するため、搬送ライン上にカメラを設置し、搬送制御エンコーダーから撮影タイミングを入手。そのタイミングをトリガ信号とした撮影画像における搬送カー中心位置から大型重量製品の位置ずれを算出するシステムを構築。対象物は大小さまざまなサイズがあり、その奥行きにより1ピクセルあたりのズレ量が異なってしまうが、独自の計算アルゴリズムにて要求仕様±10mmに対し、±5mm精度でのズレを検知可能とした。
計測精度において重要となるのは対象物のエッジをいかに正確に抽出できるかがカギとなるが、実際の現場は配管等の複雑な形状物が画面全体に映り込んでしまう状況であったため、対象物とのエッジ分離が困難であった。そこで、画像処理演算手法の一つとして知られる画像ピラミッド法を用いることで、背景と対象物のエッジを正確に分離することに成功した。